もっとも大切なポイントはあらかじめ献立を決めておくことです。曖昧なイメージのまま料理を始めても、手順がはっきりしていなければムダを省いた作業はできません。献立を考えるのが苦手な人は、雑誌の献立をまるごと真似するなどの対策をとるといいでしょう。献立が曖昧なままでは、これから紹介するヒントも役に立ちませんから、勢いに任せて決めてしまうのも有効な選択肢です。
同じ作業を一度に行うと料理時間を短縮することができます。たとえば野菜を洗うならば、一食分すべて一度に洗ったほうがトータルで時短になります。洗った野菜などの食材を切るときも、全部一気に切ったほうが効率的です。ただし例に挙げた食材の下ごしらえなどは、切り終わったものを置いておくスペースが必要です。それで作業を分割して行っている人も多いと思います。そんな人には、立体的に重ねられるザルやバットがおすすめです。製品の上端にくぼみが設けてあり、そこに下の角を嵌めて重ねます。4人家族のカレーの具材が、葉書2枚分の面積に収められる優れものです。仕舞うときはコンパクトに重ねられるから、収納スペースをとりません。
定番のお惣菜や冷凍できるおかずは、まとめて数回分つくるのがおすすめです。ひじきの煮物やかぼちゃの甘煮などは、毎日少しずつ食べることで栄養バランスも整いますから、まとめてつくってタッパーで保存すると時間が節約できます。冷凍できるおかずとしてはハンバーグや餃子、ミートボールが挙げられます。どれもつくるのに手間がかかりますが、冷凍したものを加熱してもあまり味が落ちない特徴があります。こういったおかずをまとめて大量につくり、冷凍しておくと便利です。料理時間がないときは、これらをシンプルに加熱して食卓に出すのです。
複数の器具で同時に加熱調理することも効率よく調理するコツです。一般の家庭にはコンロだけでなく、グリルや電子レンジなどがあると思います。これを可能な限り同時に使うようにするのです。グリルは魚焼き専用と思っている人も多いですが、肉や野菜を焼くこともできます。さらに冷凍しておいたハンバーグと、野菜をアルミホイルに包んで焼くだけで栄養豊富なおかずが一品できあがります。電子レンジは加熱調理用の容器を使うと活用の幅が広がります。蒸し料理が簡単に作れるシリコンスチーマーが有名ですが、ゆで卵やスパゲティ専用のケースもあります。どれも使い方は簡単ですし、タイマーで自動的に止まるから失敗する心配もありません。